腰椎に比べて頚椎の椎体は小さく前方荷重分担も少ない。
そのため頚部痛の原因は、後方椎間関節痛が多いと考えられる。
頸椎前方固定は、支持性獲得力は腰椎より劣るが、アライメント矯正、前方からの頸髄、頚部神経根圧迫に対する処置としての選択は残存する。
1月7日(水曜)、東医、東邦、昭和の友好3大学で頸椎前方除圧固定について討論しました。
適応、術式、コツ、合併症、後療法などさまざまな分野で、筑波大山崎教授の講演を含めると3時間と、懇親会の1時間を合わせると4時間があっという間に過ぎました。
頸椎展開は右か左か、皮切は縦か横か、高位のマーキングや体位の工夫、モニタリングから、骨切りの幅は何ミリ以上か、PLLはすべてで切開するのか、lateralityのある状態での骨切りはどうするのか、骨棘の処置はどうするか、OPLLの処置はどうするか、プレート、ケージの適応、髄液漏の処置は、頸椎装具はどうするか、顕微鏡かルーペかなど盛りだくさんでした。
伝統ある3大学で蓄積された手術の工夫は、決して教科書からは得ることのできない内容です。
東京医大からは鈴木秀和講師が発表、最近の頸椎アライメント、首下がりの研究から超音波メスを用いた手術ビデオまで紹介しました。
手術が上手でなければ外科医は務まりません。
現状に甘んじることなく向上心を持ち続けたいと思います。
そして、三浦教授の時代から引き継がれたタスキを広く次の世代にバトンタッチしたいです。