秋が深まってきました、10月11日(木曜日)、12日(金曜日)に奈良で第33回整形外科基礎学術学会(奈良大学 田中康仁会長)が行われました。日本の整形外科は、臨床医が基礎医学に積極的に携わっているのが特徴で、海外でも高い評価を得ています。学会は、多くの大学院生が椎間板の変性制御に関する発表も目立ちました。脊髄損傷の神経再生、リハビリロボット(HAL)、慢性疼痛、歩行障害のバイオメカニクス、椎間板や軟骨の変性(老化)防止に関する研究の基礎、悪性腫瘍の治療、感染までさまざまな整形外科を支える基礎医学が網羅されています。東京医大整形外科は、独自の研究室を備えて本格的基礎研究を行っていて多くの英文論文を作成し、厚労省難病研究資金、文科省科学研究費や助成金を獲得し2020年には本学会を主催する予定となっています。

東京医大は大学院生の西根、日下部、前川、小西、長山先生などをはじめ、全国の演題採用率が89.3%の中、13演題が採用され活発な議論がなされました。「少年老い易く学成り難し、一寸の光陰、軽んずべからず」です。若者はすぐに年老いてしまい、学問は成就しがたい。池のほとりで草花をめでているうちに、階下の青々としていた葉はいつの間にか秋色に染まってしまう。若くして輝いている今、学問(医学の基礎)をしっかり身につけることが大切です。また、研究に興味を持ち続けることは、常に新しい気持ちを持ち続けることになります。学会会場は、東大寺の公園で鹿に囲まれた環境にあって、熱のこもった議論の後は、涼しい秋風をあびながら散歩をしました。

学会HP↓

http://www.congre.co.jp/joar2018/

入局案内↓

https://tmuortho.ssc.works/news/h31sinia/

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