日整会(日本整形外科学会)の学術集会は毎年ゴールデンウィークが終わった初夏の5月に開催されます。今年は神戸で5月22日から25日まで開催されました。日整会の演題採用は70%以下という厳しい状況のなか東京医大からの発表は、私立医大の中では群を抜いて多く19演題で、関節7演題、脊椎7演題、スポーツ班5演題で若手からベテランまでくまなく網羅されているのが特長です。多くの大学や病院は専門が片寄っているため、発表分野にも偏りがでるのですが、東京医大はそれぞれの分野を網羅して初めて一人前の整形外科医師であるという伝統があり、多くの分野を経験した後にsubspecialityを専攻します。山本教授はそれを発展させているためにどの分野も活発に研究が行われています。また、医局サッカー部はJ1鹿島アントラースのチームドクターでもある香取先生を中心としてまとまっていて学会でのサッカー大会では全国でも有数の実力を誇っています。教育面では、新人医局員だけでなく、まだ入局していない4人の研修医にも学会出席の機会を与え、最先端の情報にいち早く触れることで整形外科の魅力を知ってもらうよう努力しています。文武、教育を合わせて1年で一番大きな学会に臨んでいます。近年、医学研究や研究者に対する疑問が投げかけられています。医学研究は簡単に結果がでるものではありませんが、自分たちの研究を通して自身の至らない部分を知り、他の最先端の医療を理解することができます。名誉栄達のためでなく困っている難治の患者さんの理解と治療につながる大切な仕事だと思っています。