錘体路は随意運動を担当すると考えられており、その起源の一次運動野にベッツ細胞 (Betz cell) と呼ばれる錘体細胞が存在する(脊髄を下行する長い神経線維持った細胞である)。この神経線維はα運動ニューロンと呼ばれる筋肉に接続したニューロンとシナプス接続している。これらの神経線維は皮質脊髄路を形成している。ベッツ細胞からの長い軸索は上位運動ニューロンと呼ばれる。一次運動野では、ペンフィールドによって解明され、脚部は正中線付近、頭部と顔は外側面付近に配置されている。腕と手の運動野は最も広く、中心前回にある脚と顔の領域の間に、かなりの部分を占めている。運動性神経線維は大脳の灰白質を下行し、接近し内包後脚を形成する。
皮質脊髄路を構成する多くは運動ニューロンの軸索で、延髄までは一本の束になっているが、脊髄では外側皮質脊髄路と前皮質脊髄路の二本に分かれている。