3月1日(土曜)に、有楽町の国際フォーラムで開催された腰痛シンポジウムに参加してきました。私は、立位と座位の脊椎骨盤矢状面アライメントの違いを検討した結果からみた腰椎に負担の少ない座位について解説ました(図)。その他、多くの演題が発表されましたが、特に早稲田大学金岡先生のスポーツと腰痛の演題をとても興味深く拝聴しました。ロンドンオリンピックの水泳チームに同行して試合前の運動訓練についての指導経験や運動機能の基礎研究について聞きました。特に面白かったのは、予測された運動と予測外の運動の比較検討で、例えば軽いビンを持ち上げることを繰り返した後に、外見から重さのわからに重いビンを持った時の上肢の筋の反応が、重いにも関わらず軽い動作を想定した筋活動が最初行われ途中で修正される様子がわかりました。また、インナーマッスルとアウターマッスルとの役割と訓練の違いなど大変勉強になりました。これらのスポーツ医学を通した知見は、後弯症患者さんのリハビリにも利用でき、トップアスリートのためのものだけでなく、高齢者を中心とした運動療法にも応用がでることも理解できました。