大学病院勤務は地方出張が意外と多い、ということはあまり知られていないかもしれません。 業務が診療手術だけでなく、公的実務、研究、大学院教育などいろいろとあるからです。

たとえば、この2週間だけでも福井、佐賀、和歌山、宮崎、高松とのべ10人が地方出張しました。 スポーツ班は国際大会があるたびに海外出張もあります。
出張内容は、会議、講演、学会発表、座長、診療などが多いですが、
日々の激務から離れて大学以外の人といろいろなことを話し合う機会を持てることが楽しみの一つです。 当たり前のこととして治療内容が、別の視点からのポイントを指摘されると新鮮な気持ちとなります。

東京医大の整形外科は、山本教授の指導のもと、関節、脊椎、外傷、腫瘍、スポーツ班が一体となって、 さまざまな社会からのニーズに対応するため機動力を生かした活動をしていると言えます。

近年、ご年配の健康維持に運動とりわけウオーキングの大切さが述べられています。
今週は、運動器科学会(宮崎)で、大学院生と腰曲り患者さん、頸椎疾患を持った患者さんの病的歩行についての発表をしてきました。
若年成人の正しい歩行はよく語られますが、腰痛や頸椎疾患など歩行障害を持った方の適切な歩行については不明な点が多いです。
梅雨空の宮崎で南国の空気を吸いながら、足腰が不自由になっても転ばないようにする歩行方法、寝たきりや認知を作らない運動など思案をめぐらせました。