首下がり、腰曲り治療の最前線

 

第48回東京医科大学病院 新都心医療連携懇話会が、11月28日(木)東京医科大学病院の6F講堂において、三木病院長のご挨拶のもと、山本教授(副院長)が座長、松岡、遠藤、高松医師が、首下がり、腰曲り治療の最前線について講演が行われました。

近年の高齢化において、脊椎変形が人々の生活に大きな障害をきたすようになってきました。特に、首下がり、腰曲りは、美容の問題だけでなく、前を向いて歩くことができず、食事、発生などの障害が発生する危険な状態であると言えます。前を見るためには、体を横に傾けなければならず、側弯も進行してゆきます。東京医大整形外科では、25年以上前から、脊椎アライメント(姿勢)の研究を行っており、多くの科学論文も作成してきました。今回、松岡医師が病態と手術療法、遠藤医師が手術を避けるための対策、高松医師が内視鏡、薬物療法、OLIFなどの最少侵襲手術についての解説が行われました。近年の医学の進歩により手術は低侵襲で、大きな成果をあげることができるようになりました。しかし、いろいろな変形パターンがあるものの、手術は最終手段です。手術を行わずに変形を改善させてゆくことが大切で、中でも骨盤、肩甲帯のバランス訓練が重要です。また、そのベースには、脊椎だけでなく、フレイル、サルコペニア、骨粗鬆症などの体全体の問題、栄養の問題も同時に考えていくことが必要となります。講演には100人以上の医療関係者が来場してくださり、今後の治療に役立てていただけることと思います。どうもありがとうございました。

 

脊椎班活動参照

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