参加報告 整形外科 市川 裕一
今回、別府にて開催された第9回 日本サルコーマ治療研究学会学術集会(JSTAR)に参加させていただきましたので、ご報告いたします。
本学会は、“肉腫”という希少がんに対して、多診療科が連携しながら診断・治療を検討することを目的として設立された学会です。整形外科のみならず、腫瘍内科、放射線科、病理診断科、消化器外科、婦人科、泌尿器科、形成外科、皮膚科など、肉腫診療に関わるさまざまな診療科の医師が集まり、専門分野を越えた議論が行われます。希少疾患であるからこそ、施設間で経験や知識を共有することの意義は大きく、日常診療にも直結する多くの学びを得ることができる学会です。昨年の札幌開催に続き、本年度は大分別府での開催でした。

今回、吉川先生、辻先生がポスター発表を行い、市川が一般演題の発表を行いました。日々の診療の中で経験した症例や治療戦略について報告し、他施設の先生方から多くのご質問や貴重な討論をさせていただきました。肉腫診療は専門性が高い分野ですが、このような学会を通して施設間で知見を共有することの大切さを改めて実感しました。
個人的には、今回の学会では、遺伝子診断や分子レベルでの腫瘍解析に関する研究の進展に関する報告が非常に印象的でした。近年、がん診療全体で遺伝子解析を用いた診断・治療が急速に発展しています。肉腫領域においても診断精度の向上に大きく貢献しており、将来的な治療の可能性が広がりつつあります。現時点では、肉腫に関しては、遺伝子異常に基づいた治療が直接適応となる症例は本邦では約3%程度と報告されていますが、診断技術の進歩は非常に著しく、今後の発展が大いに期待される分野であると感じました。
会場のある別府は、日本有数の温泉地として知られる街で、駅周辺からも湯けむりが立ち上る温泉地らしい風景が広がっていました。街全体に漂う温泉地ならではの雰囲気の中で学会が開催され、北海道開催であった昨年とはまた違った魅力を感じることができました。

今回の学会会場には、温泉地・別府らしく足湯が設けられており、参加者が自由に利用できるようになっていました。(写真は、学会の合間に足湯に浸かる吉川先生と市川)別府ならではの雰囲気が印象的でした。

学会後には、大分名物のとり天や新鮮な関アジなど地元の食を楽しませて頂きました。

今回の学会においても、肉腫診療に関する最新の知見や各施設の経験を学ぶことができ、大変有意義な機会となりました。これからも研鑽を続け、今回得られた学びを日々の診療や研究活動に活かし、今後もより良い医療を提供できるよう努めていきたいと思います。
最後に、学会参加にあたり診療体制を支えてくださった教室の先生方に、この場を借りて御礼申し上げます。

