この度「PIP関節屈曲拘縮を有する弾発指のCT、解剖学的形態、生体工学的解析による病態解明」というテーマで整形災害外科学研究助成を受賞いたしましたのでご報告致します。

現在手外科疾患において、弾発指(別名:ばね指)は最もありふれた疾患の一つであり、本来は内服やリハビリテーション、注射などの保存加療が一般的であり、改善が乏しい場合には手術加療が行われ、一般的に経過は良好です。しかし中には治療に難渋する例もあり、このような方は腱鞘のみならず、腱自体が肥厚していることが多いのです。我々はこのような症例に着目し、なぜ腱が肥厚するのか、肥厚することでどのような症状が出るのかなどを臨床的側面、画像学的側面、病理学的側面から研究しております。またこのような症例に対し新しい治療法や予防法を含めたより良い治療法を探ることを最終目標としております。

 今回の研究助成にあたりご指導頂きました山本教授、西田教授、手外科グループの先生に深く御礼申し上げます。今後ともご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

東京医科大学 整形外科 助教

畠中 孝則