関節班の石田です。2019年12月4-7日にかけてオマーン、マスカットにて行われた第40回SICOT(International Society of Orthopaedic Surgery and Traumatology) Orthopaedic World Congressに参加したので報告いたします。過去に欧米での国際学会には参加経験があるが、今回は初の中東上陸とのことで緊張が走り、さらにはオンリーワンフロム東医という心細さ極まりない状況の中で参戦となった。(次回は脊椎班もよろしくです) ドーハ乗り換え、計14時間かけてオマーン改めマスカット国際空港へ到着。初日は、レジストリーとPCチェックを済ませ、2日目は8時からのセッション (Hip short free papers; 発表3分、質疑2分)に備え、人もまばらな7時には会場入り、このセッションには座長2人に対して計24演題があり、分単位で発表が決まっている。日本ではありえないようなbusyなセッションで、さらに24人も座れる席がない会場など怪しい雰囲気が漂う中、最先PCの接続がうまく行かず、開始時刻になっても笛は鳴らなかった。ようやく開始するも質疑時間が当然なく、ただ発表のみでどんどん進んでいく。 そのうちこのセッションは質疑がないと感じた演者たちは、発表終了と同時にすぐ席に帰る始末。しかし、半分くらい過ぎると数人演者が不在で時間に余裕ができるとW座長(サウジアラビア&レバノン)から終わった演者に質問が始まるという恐ろしい報復劇が始まった。これがいわゆる“中東の笛”かと日本代表の気分に浸りながら、いざ自分の発表へ。MoMには興味ないのか、日本人に優しいのか特に質疑なく終了。この5分のために14時間か。。。と肩を落としてプログラムを見るとなんと“Just-A-Minute paper session”の文字が目に入り、5分立てただけでも少しの幸せを感じたところで2日目は終了。

滞在3日目、ホテルで朝食をしていたところ現地のウエイトレス女子から、いきなり「アーユー、ミヤゾン?」と話しかけられ、困惑。。 そしてWhy ・・ ?

どうやらこんなところに一人でくる日本人は“みやぞん”だと思ったらしい。世界の果てまでイってQの知名度に感心するも、とっさに「ノーアイム、アラポン」と言えなかった自分に少し後悔。。

そしてホテルから会場へ行くタクシーがなかなか捕まらずにロビーで文句を言っていたら、ある外国人が、俺も学会に行くから一緒に車乗っていく?と神の声。 レンタカーらしいが、スキンヘッド+サングラス+スーツで怪しさ極まりなし。子供のころに怪しい人についてイってはいけないと言われ、早40年、まさにこの状況かとオマーン邦人誘拐のNewsが頭をめぐる。 しかし朝から気持ちは、イってQ。。。 

 “Yes!! オフコース“ と車に乗り込むも途中怪しいガソリンスタンドに寄り、”Just a minitue”と言い、車から降りて店員とアラビア語ぽい感じで話している。 自分の発表より長い時間待たされ、正直ヤバイのかと背筋が凍る。 そして車はゆっくり走り出し、自己紹介が始まり、エジプト出身で今はUKで肩専門の整形外科医であることが判明し、一安心。無事に学会場まで送ってくれ、肩専門の良い人に会えたことに感謝。今回SICOTは初めての参加であったが、開催が中東であったためか、現地周辺国らしき人(白装束+帽子、ヒゲ)やアフリカからの参加が多い印象であった。彼らのご高明な座長や演者に対する忖度ないストレートな発言や質問には、日本の学会では言いたいことが言えないことが多々ある中、内容はどうであれ勇気づけられた。このような様々な出会い・出来事も国際学会(オンリーワンinオマーン)ならでの貴重な体験だと朝4時の帰り飛行機の中で実感いたしました。 最後にこのような素晴らしい機会を与えていただいた山本教授をはじめ、医局の先生方に感謝申しあげます。 次回は、みなさまご一緒に!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
Welcome to 1人 SICOT

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
SICOT  Sよりの私 (普段はMより)

 

 

 

 

 

 

 

 
マトラの海岸線