こんにちは。東京医科大学整形外科 上肢・腫瘍グループです。
上肢・腫瘍グループとは、その名前の通り、肩・肘・手の上肢外科ならびに骨軟部腫瘍を担当しております。
なぜこのように幅広い分野を担当しているかと言うと、2023年7月に開催されました骨軟部腫瘍学会の会長も務めた特任教授の西田の専門が骨軟部腫瘍・上肢外科であるため、こういった班編成となっております。上肢・腫瘍班の名の如く、骨軟部腫瘍はもちろんのこと、手外科、肘関節外科、肩関節外科と幅広く扱っております。手外科領域ではマイクロサージャーリーを含め、手根管、ばね指、肘部管などのcommon diseaseから肘関節・肩関節領域では、肘関節拘縮や、肩の反復性脱臼、腱板断裂に対する関節鏡手術、肩・肘・手指の人工関節と幅広く扱っております。
日本で実施可能となり、10年を迎えるリバース型人工関節の件数も年々増加傾向となっております。
肩関節外科
肩の痛みや動かしにくさ、一緒に改善していきましょう。
「肩が上がらない」「動かすと痛い」「夜間にズキズキする」など、肩の不調でお困りではありませんか?
肩関節外科では、五十肩(肩関節周囲炎)や腱板断裂、脱臼、変形性関節症、スポーツによる障害など、肩にまつわるさまざまな症状に専門的に対応しています。
肩は、日常生活のほとんどの動きに関わる関節です。痛みや可動域の制限があると、着替えや髪を整えるなどの何気ない動作にも支障をきたすことがあります。
当グループでは、丁寧な診察と分かりやすい説明を大切にし、患者さま一人ひとりの症状や生活背景に合わせた最適な治療をご提案しています。
腱板断裂と一言にいっても、断裂サイズや腱の変性の程度、筋力低下の有無や、夜間痛の有無、個々人によって、保存加療が適しているか、手術加療を行うべきか、手術の方法も、腱板の再建方法も全く異なってきます。また、そもそも再建困難で人工関節が必要な患者さんもいます。“なぜ痛く”、”どうするべきか”、その原因と治療に対して、丁寧な説明を心がけております。
肘関節外科
肘の痛みや動かしにくさでお困りではありませんか?
肘関節外科では、「肘が痛む」「伸ばしにくい」「曲げづらい」「引っかかるような感じがする」痺れる。といった、肘の症状に対して専門的に診療を行っています。
スポーツによる負担から、加齢による変形、神経や靱帯のトラブルまで、原因はさまざまです。
肘は、日常生活でも仕事や趣味でもよく使う大切な関節です。痛みや違和感があるまま無理をすると、状態が悪化してしまうこともあります。
私たちは、患者さま一人ひとりの症状や生活スタイルに合わせた、丁寧で分かりやすい診療を心がけています。
手の外科
私たち手外科グループは、「手」に関わるあらゆる症状やけがに対して専門的な診断と治療を行うチームです。
指先の小さな違和感から複雑な外傷、神経・腱の障害、変形疾患にいたるまで、幅広く対応しています。
日常生活や仕事に欠かせない「手」の機能を守るために、患者さま一人ひとりに寄り添い、できるだけ早く、そして確実に回復できるよう心がけています。専門医による丁寧な診察と、チーム一丸となったサポート体制で、安心して治療を受けていただけます。
「手のことなら、まずは私たちにご相談ください。」
マイクロサージャーリー
マイクロサージャリーとは、手術用顕微鏡や特殊な器具を用いて、極めて細かい血管・神経・組織を精密に修復する手術技術です。特に、手や指のケガ、神経の損傷、組織の再建などにおいて、高度な医療技術として活用されています。
こんな症状・治療に対応しています
・神経の損傷 – 感覚や動きの回復を目指す修復手術
・血管や組織の再建 – 失われた組織の機能を取り戻す治療
骨軟部腫瘍
「しこりや腫れ、違和感を感じたら、まずはご相談を。」
骨や筋肉、脂肪、神経などの軟部組織にできる腫瘍を「骨軟部腫瘍」といいます。ほとんどが良性ですが、一部には悪性(がん)のものもあり、早期の診断と適切な治療が重要です。
こんな症状はありませんか?
・皮膚の下にしこりや腫れを感じる
・触ると硬い、または柔らかい塊がある
・痛みやしびれが続いている
・腫瘍が大きくなってきている
骨軟部腫瘍にはさまざまな種類があります
良性腫瘍(脂肪腫、骨軟骨腫、神経鞘腫 など)
悪性腫瘍(肉腫)(骨肉腫、脂肪肉腫、滑膜肉腫 など)
当グループでは、専門的な検査を行い、腫瘍の種類や状態を的確に診断したうえで、手術や放射線治療など、患者さま一人ひとりに最適な治療を提案します。
また、骨軟部領域では、その希少性と多様性から非常に診断が難しいのがその特徴です。我々は、診断に迷うケースでは、米国のMayo clinicへコンサルテーションを行なっております。
「気になるけど、放っておいて大丈夫かな…」と迷う前に、どうぞお気軽にご相談ください。
全身麻酔の手術は、月曜AM、水曜AM,PM、土曜AMと行っており、また、月曜PM、金曜AM,PMにも局所麻酔、伝達麻酔、空き枠があれば全身麻酔の手術を行っております。
そしてもちろん、臨床だけでなく、研究活動にも力を入れており、日本整形外科学会をはじめ、骨軟部腫瘍学会、手外科学会、東日本手外科学会、肘関節学会、肩関節学会、ISOLS(国際患肢温存学会)、ISS(国際筋骨格学会)、IFSSH(ヨーロッパ手外科)、ASSH(アメリカ手外科)、APFSSH(アジア手外科)など数多くの学会・論文発表をしております。
取り扱う疾患が多く、非常に多忙な毎日を送っておりますが、その分多種多様な疾患に対応できると自負しております。
お困りの症状がございましたらご相談ください。
外来診療日
西田 月曜(第1,3 PM)
市川 木曜(AM,PM)金曜(第2,4AM)
辻 火曜(AM,PM)
東京医大病院 整形外科外来のお問い合わせ
03-3341-6111(内線2731)
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