整形外科の関健です。整形外科は9月以降学会シーズンに入り、日本各地で多くの学会が行われます。私も2週続けての学会参加となり、9月27-28日に箱根で行われた東日本整形災害外科学会に参加してきました。学会も頑張りましたが、学会参加後は近くの温泉にも立ち寄り、日ごろの疲れも一気にリフレッシュできたので、週明けからの業務を頑張ろうと思います。
また,昨年の発表演題を学会誌に投稿し学会奨励賞を受賞させていただき、今回の学会で表彰が行われました。論文作成時にご指導を頂きました先生方、この場を借りて感謝申し上げます。
今回の奨励賞の演題は「股関節内ブロックテストを用いた大腿骨寛骨臼インピンジメント症候群と股関節唇損傷の診断一致率」というタイトルです。「大腿骨寛骨臼インピンジメント症候群(FAI)と股関節唇損傷の診断で当院を受診した症例の診断はどのくらい正しいのか?」というテーマを問診、診察、検査に加えて超音波ガイド下のブロックテストを用いる自身の診療症例を評価しました。
結果は股関節唇損傷では半分強と低くFAIではさらに低いという結果でした。「鼠径部痛」といっても疼痛部位は前面、外側、後方、原因も関節由来、筋肉由来、神経絞扼性疾患など様々です。腸管や子宮など整形外科がなじみのない部位の疾患が潜んでいることもあります。FAIも骨形態異常はあるも無症候性の症例も多く、他疾患と誤認される症例を経験することが何度もあります。逆に複数の病院を受診するも診断がつかず、当院へ受診して初めてFAIや股関節唇損傷と診断される症例もあります。そのような患者さんを正しく診察し、評価できるように今後も丁寧な診察と超音波を使用し日々の診療に向き合っていこうと思います。
発表中の医局長、石田常仁先生
学会発表も余裕の笑顔、3年目の星光峻先生